SALUTATIONS

ぼくが料理を始めるきっかけは、よく行っていた大阪の美味しいイタリアレストランでした。 オーナー:「ささやん、料理、やってみーひん?」 ささやん:「えー、やってもいいんですか?じゃあ、半年だけ。」 ・・・なんて話から3年後、本場で料理の勉強がしたくなったぼくはフランスにいました。朝は誰よりも早く来て毎日夜遅くまで残業。フランス料理のイロハを叩き込まれました。その瞬間、瞬間、今を大切にやりきること。フランスで得たその考えは、今もぼくのお店づくりの根っこになっています。
2005年、ラボンヌヌーベルは京橋に誕生しました。「ラボンヌヌーベル」はフランス語では「良い知らせ」を、さらにキリスト教では「福音」を意味する言葉です。みんなが良い知らせ(ストーリー)を持ち寄る、そんなお店にしたくてこの名前をつけました。
信頼する友人たちのご縁ある食材と、毎朝仕入れる新鮮な魚介類を使って、その日にしかできないお料理をお出ししています。美味しいお料理と楽しい会話で幸せな時間をお過ごしください。ラボンヌヌーベルがあなたにとって「良い知らせ」をもたらす場所になりますように。 オーナーシェフ 佐々木隆行

ACHAT|仕入れ

おはようございます!ラボンヌの一日は築地から始まります。京橋は「日本の台所」築地市場まで自転車で10分。お世話になったフランスのシェフを見習って「自分のお店を持ったら、毎朝市場へ行ってその日のメニューを考えよう」と決めていました。以来ずっと、毎朝の仕入れの風景はこんな感じ。
築地で一番最初に仕入れるのはアサリ。貝は鮮度が命なのでその日に使う分だけを仕入れます。いいアサリが手に入ったところで、お刺身用の魚を。「今日の天然真鯛はどこの産地が良いですか?」と尋ねると、魚屋さんが出してきたのは鮮やかなピンク色に輝く◯◯産の真鯛!「鯛は出汁も美味しいから、シメのご飯菜にかけよう・・・」メニューのイメージをふくらませていると、元気いっぱいに泳いでいるイカが目に飛び込んできます。今日の白身のオススメを聞きながらイカを締めてもらっていると・・・あ!マコガレイも素晴らしく黒光りしている。美味しそう!
すると今度は「いいマグロ、入荷したよ!」と電話がなります。さっそく飛んでいき、真紅に輝くマグロを味見させてもらうと・・・ああ美味しい!これを口にしたお客さまの幸せそうな顔が目に浮かびます。
こんな活気ある雰囲気のなか、ぼくの目、舌、そして心で選んだ確かな食材を自転車の荷台いっぱいに積み込んでお店へ戻ります。
どんなメニューになるかは毎朝の仕入れ次第。それこそがラボンヌの魅力なんです。

ページの上部へ戻る

CUISINE|料理

「心も身体も元気にするお料理をお出ししたい。」いつもそう思いながら厨房に立っています。上質な素材のいちばん元気な瞬間(旬)をいただいて、その恵みを身体に取り入れることが人をいちばん元気にするんじゃないか、と思っています。だから主役となる素材たちには「旬」のものを。魚、野菜、果物、そしてお米。彼らを主役にしたお料理にしたい!と思ったんです。彩りの美しい長田さんのハーブ野菜は毎回届くのが楽しみだし、北杜市のビオファーム美土里さんの無農薬野菜はいつも瑞々しいまま届きます。茨城県八千代町の久保谷さんの作る無農薬野菜には人柄の伝わる暖かさがあります。お米ももちろん無農薬米。いつも笑顔の山崎さんご夫婦が届けてくれます。築地の魚介はもちろん、こんなにすばらしい素材たちからいろいろなインスピレーションを得てお料理を創造しているんです。 それでは、いざ、料理開始!
野菜のいきいきとしたかたちや、魚の瑞々しい姿をお客さまにも見ていただきたいので、仕込みは必要最小限。野菜や魚の切り出しも料理する直前にします。素材は生き物です。季節や産地よって少しずつ違います。それに合わせて「美味しくなあれ」と願いながら、まるで厨房で即興演奏しているようにお料理していきます。そのライブ感をお客さまにもカウンター越しに楽しんでいただけたら嬉しいです。素材の味を活かすため、バター、生クリームなどの乳製品は使っていません。調味料は天日塩とスペイン産のエキストラバージンオリーブオイルだけ。素材が本当にいいものは、ほんの少しの調味料でこんなに美味しくなるっていうことを知っていただきたいんです。
そして旬の野菜や魚介の本当の美味しさをぜひ味わっていただきたい、そう思って毎日お料理しています。

【 ディナー 】
本日のお任せコース|11,000(税込価格)要予約

ページの上部へ戻る

COMMERCES|お店

フランスのタバコ屋さんには果物やワイン、チーズなんかも売っているのですが、良いなあと思っていたのが、「お知らせ掲示板」があること。ベビーシッターや空き部屋の案内など、必要な人と人同士をつないでいるのですが、これがとても魅力的で自分のお店でもできたらいいな思っていました。偶然となりあわせた方同士がつながって友人の輪が広がったり、ラボンヌの契約農家さんが本を出版することになったり、陶芸家さんの作品をラボンヌで使う ことになったり。カウンター席でデートをしていたカップルが、テーブル席でご両家の顔合わせをして、お店を貸し切りで、生まれたお子さまの初めてのお誕生日パーティーをする、なんてこともありました。こんなふうに16席のちいさなお店が、幸せなお知らせをたくさん産む場所になっていることがとても嬉しいのです。この席に座ってくださった方に良い知らせがたくさん届きますように。そう願いながら今日も京橋でお待ちしております。

ページの上部へ戻る